老舗ゲームが生まれるまでと映画産業

みなさんこんにちは、川越市六軒町にある就労継続支援B型事業所あしたのタネ川越六軒町のmです

この記事は私の書いた過去のゲームに関する記事と記述が被っていますが、それでも読みたいという方はお読み頂けると励みになります




昔はあの人(会社)あんなにすごかったのに...現代を生きていてそのような思いに駆られることは多々あります。国富で例えますとバブル経済の時の日本は名実ともに長らく世界二位、中国以上に資産のある国でありました。
その後凋落し、日本のたくさんのメーカーが没落して久しいですが、バブルが弾けた後はゲーム産業が新たな娯楽の形として現れました。私はゲーム好きなのでゲームに関わるニュースは自然と目に入ります。最近ですとかつての日本RPGの盟主スクウェア・エニックス社が200億円を超える赤字を出したニュースはショッキングでした。株価も一時ストップ安になってしまったそうです。

もう古い話ですがスクウェア・エニックス社がスクウェアとエニックスの二つの会社だった頃、特にスクウェア社は最新技術にイケイケで、国内で100万本売れなかったシリーズには続編を許可しない、と豪語し、当時ブームとなりつつあったCG技術に入れ込み、映画「ファイナルファンタジー」を1億ドル以上かけて製作、上映(しかもフルCG)する試みに出ました。

結果はまず先行公開されたアメリカで大敗中の大敗をし、スクウェア社がエニックス社と合併する遠因になりました。結果早いうちにアメリカでの悪評を知った日本人はほとんど見に行こうとしませんでした。あんまり酷かったのかこの作品は現在、サブスク配信がされておらず、見たければレンタルするか中古でDVDを買うしかありません。この映画のまずいところはCG技術で大赤字を出したのもそうですが、いくつかのプロジェクトを赤字で潰し(例、当時放送されていたアニメ、ファイナルファンタジーが打ち切りになりました)しかも公開時期をジブリの世界的大ヒット作「千と千尋の神隠し」と被せてしまったのもまずかった、ということもあります。
これはいうまでもありませんが千と千尋の神隠しは世界的に称賛を浴びる作品となり、今でも高く評価されています。挑戦は大切ですが、映画「ff」は150億円制作にかかっており、(興行収入日本のみだと10億円でしたでしょうか?)いくらCGに魅力を感じても、それは蛮勇というしかありません。私も千尋は見ましたが映画FFは見送りました。と言うか千尋が強すぎて映画FFは早々と公開打ち切りになりました

 アクシデントはエニックス社のゲーム部門の方でも...スクウェアが映画騒動でもめていた頃ドラクエ7特需に沸くSONYは、しつこく「今年こそドラクエが出ますように!」とSONY社員に願掛けさせるCMを流し、エニックスを酷く怒らせました。しかし当時はドラクエ発売となるとゲーム界の一大イベントでしたからね。今の子供たちには想像できないかもしれませんが。
出版社、メディア、SONYによるプレッシャーでクタクタになってしまったのか開発総指揮、シナリオ担当の堀井雄二さんが開発の一時停止を宣言する騒ぎにもなりました。
結果として2000年8月、ドラクエ7は発売されますが、かなり暗い部分を含むシナリオに、当時も今も賛否が分かれました。私はシリーズ1好きなんですけどね、(まだ言うか)小学生だった当時の私には刺激が強すぎましたが、本作は一応PlayStation1最高売り上げを記録はしましたが、今一つ煮え切らない結果に終わってしまいました。ちなみに、作中のテキスト(会話など)量はシリーズダントツ一位です 昔たまたま見たあるブロガーの方が「ドラクエ7はロシア文学的」とかつて書いていましたが、あの独特の暗さは、たしかになぁ、と思ってしまいます。ドラクエ7の暗さは前のブログで書いたのでそちらもご参照ください。
現在ドラクエは主要製作者が堀井さんしかご存命でないので、12が出た後どうなるのか、そもそも12は出るのか、特に古くからのファンは動揺しているようですね。スタッフのみなさんもおそらくパニックでしょうが。

さて、時間が戻ってドラクエは7騒動、ffは映画騒動で揉める中、落とし所としてご存じの通りスクウェア社はエニックス社と合併、海外に強いFFシリーズ、国内向けにドラクエシリーズを強化する路線を選んだようです。これは当時見たのですが、2007年頃にあった個人サイトのインターネット掲示板で、とあるネットユーザーが「スクエニが(最高評価の)FF7をリメイクし出したらいよいよ詰み」と書き込んでいました。
果たせるかなFF7は三部作で現在リメイク中です、先のスクウェアエニックス社の大赤字の報を見るに、このネットユーザーの言うことは部分的とは言え当たっていたと言えます。開発費も昔の比じゃありませんから。

20世紀のRPGバブルの時スクウェア社がかつて豪語した「国内100万いかなければ続編はなし」はいまや妄言と化しました。
今はどうなっているかと言いますと、FF7リメイクの世界売り上げは第1作こそ500万本(ただし全世界売り上げ、昔はFF8単体で国内400万本行きました)ゲームのあり方が多様化した現在においては、有名タイトルにふさわしい売り上げでしたが、2作目はPS5限定販売で賛否両論に終わり図らずもゲーム業界の栄枯盛衰を示す結果となりました。それでも200万本は売れたそうですが。開発費差し引いての今回の赤字でしょう。そして第3作が現在製作中ですがそもそもシリーズものにするならば、離れるユーザーが出てくることも想定していなければならないはずなんですけどね。

 今では日本製ゲームの盟主はSONY、任天堂を除けばジャンルは違えど「バイオハザード」(映画含む)などが好調なカプコン社でしょう、RPGを多く作っている会社で言えばアニメも堅調で「ペルソナ」「女神転生」が売れているATLAS社でしょうか?かつてのスクウェア社は映画の大ミスがあったとはいえ合併、立て直しと柔軟に変化して世界に受け入れられる新しい日本製RPGの形を常に模索し、エニックス社は基本は変わらないものの時代に合わせたドラクエを作り続けました。
 しかし近年、やる気は大切ですが2019年の映画ドラクエ・ユアストーリーズは超ヒット作ゴジラ-1.0の山﨑監督がメガホンを持ちましたが、期待していたほどの興行収入にはならないなど不振が続いています。ゴジラで山崎監督は凄まじい結果を残しますが、少なくとも原作がゲームでどうしようか悩んだのでしょう。現状では潮目の変化を両サイドともに見誤った。(エニックスサイドは鳥山先生や、すぎやま先生の訃報など予期せぬ不幸はありましたが)そう言わざるを得ません。

 最後に、最近FF16やFF7リメイク2作目がPS5限定で発売されましたが、一部のゲーミングパソコンやXBOXでも性能は十分なのに、なぜそんなことをするのか、これは理解に苦しみましたね。昔からFFは最高の性能のゲーム機で出すクセはありましたが。

お読みくださった全てのゲーマー、映画愛好家のみなさん、ありがとうございました。