みなさんこんにちは、川越市六軒町にある就労継続支援B型事業所あしたのタネ川越六軒町のmです。

読者の皆さんはロボットアニメはお好きですか?日本という国は手塚治虫先生が作り上げた戦後初の大衆向けアニメ「鉄腕アトム」の登場以来、たくさんのロボットアニメが連綿と作られていきました。

その中の巨人と言えるのは1979年の登場以来、無数のロボットファンを虜にしてきた「機動戦士ガンダム」シリーズと言えるでしょう。
大半の映像作品は富野由悠季監督が指揮を取り、さまざまな切り口からガンダムの世界を作り上げて来ました。富野監督はハッピーエンドで終わる作品はあまり作りたくないのか、多くの作品で非常に後味の悪い終わり方をするものを作り、いつしか、「皆殺しの富野」とロボットアニメファンに呼ばれるようになりました。

富野監督は関わっていないようですが、直近では「機動戦士ガンダム ジークアクス」が放送され、反響を呼び、私も見ました。
いわゆる初代ガンダムのストーリーのifを描いた作品で、12話と短くまとまった作品です。

製作は「新世紀エヴァンゲリオン」で有名なアニメスタジオ「カラー」内容についてはガンダム入門にいい作品なので、興味のある方はAmazonプライムなどで見てみてください。
話数が少ないので、粗のある作品ではありますが、テンポがよく、スペクタクルな作品です。
さて、ジークアクス鑑賞の後私は衝撃的なガンダム作品に出会いました。
タイトルは「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」です。2021年に公開されたこの作品は、Amazonプライムにありますが、私にはショックの大きい作品でした。原作は富野監督が執筆した同名の小説で、映画も次回作の上映が今冬に予定されています。

あらすじ
時代としては前作に当たる「シャアの乱」から12年後、地球連邦軍の名将ブライト・ノアの子にして主人公のハサウェイ・ノアはこの戦争のショックで精神を病んだ青年である。
彼がオーストラリア行きの航空機に乗っていると、反地球連邦テロリストが襲撃して来た。ハサウェイの運命やいかに。そして、次第に明らかになる彼の目的とは。
考察
本作は過去作をある程度視聴していないと理解が困難な作品です。(とくに、「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」)ややネタバレになりますが
ハサウェイは精神が20代の青年になっても未だ不安定で、作中にそのことを表すさまざまな暗喩があります。つまり、彼のメンタルは作品が始まった時点ですでに壊れたままなのです。
昨今の厳しいコンプライアンスの問題からハサウェイの狂気とも言える精神状態の詳細をはっきり描くことはできなかったのでしょうが、よく見るとかなり怖い作品です。
もちろんこの映画はハサウェイの心理がメインの作品ではないので、見どころは他にもあります。ロボットアクションシーンもしっかりあるので、そこを観たい人にも十分な満足を得られる作品です。しかし、もし次回があったとしたら、その際は私は書けそうであればあえて彼のトラウマにフォーカスしてレビューしたいと思います

戦争で恐怖を経験した人々が精神を病んでしまうという話は現実にもあることです。ましてガンダム世界のキャラクターの中では主人公や彼らを取り巻くキャラクターは大半がティーンエイジャーの未成年、もしくは20代の新兵、それどころか仕方なく戦うさらに若い少年兵もたくさん登場します。
それを踏まえてあえて現実世界のむごい紛争と繋げてみると、厳しい訓練を耐えた屈強な軍人でも時に耐えられなくなってしまうのですから、明日の命もわからないような戦争で精神的に未熟な子どもたちの心が壊れてしまうのはアニメにせよ現実にせよ当たり前と言えます。
今も世界各地で紛争が続き、世界の平和は乱れつつあります。それは日本といえど例外ではありません。今回取り上げたガンダムシリーズのハサウェイというキャラクターは身勝手な行動から決して好かれるようなキャラクターではありませんが、戦争が相次ぐ今、こうした人物は現実にも存在しうる...そう思えてなりません。
ガンダムの父にして原案の富野由悠季さん、
共同原案の矢立肇さん、そして監督の村瀬修功さん、続編を楽しみにしています。
以上をもって、本稿を終わります。