みなさんこんにちは、川越市六軒町にある就労継続支援B型事業所あしたのタネ川越六軒町のmです。

当家ではいまだにストーブが現役ですが、5月あたりになると一気に暑くなるんだろうなぁと思う私です。

今回のテーマは「漫画」です。 皆さんは漫画は読みますか?最近だとウルトラヒット作「鬼滅の刃」や「SPY×FAMILY」「呪術廻戦」などが有名ですね、日本の一文化である漫画が日本を飛び越え世界で受け入れられるのは、本当にすごいことです。(ゲーム、アニメも知られていますが)

ヨーロッパの漫画大国フランスではマクロン大統領が日本漫画の大ファンで、訪日した時ONE PIECEの作者尾田栄一郎先生から特製原画をもらって喜び、また菅総理(当時)よりも鬼滅の刃の作者に会いたいと懇願したということです。  

「推し」の漫画家さんが漫画愛好家の皆さんにはいると思いますが、私はいくら古いと言われようと手塚治虫先生と藤子・F・不二雄先生を人生に影響を与えた漫画家として特に尊敬しています。

「漫画の伝道師」手塚先生はのちの天才漫画家を引き寄せる力でもあったのか豊島区に当時建っていたアパート「トキワ荘」在住時代から類稀なる才能を発揮し、「新宝島」「ロストワールド」「メトロポリス」などのヒット作を書き上げると、読んだ若者が感銘を受け、のちの漫画界を牽引する漫画家が自然と発掘されていきました。

アシスタントに横山光輝、赤塚不二夫、藤子不二雄の二人、石ノ森章太郎と、それは凄いメンバーが集まって来ました。  

彼らの中でも藤子不二雄の2人[藤子・F・不二雄、藤子不二雄A]は熱狂的な手塚チルドレンで、手塚先生がトキワ荘を引きはらった後、かつて手塚先生が住んでいた部屋にそのまま入って歓喜したといいます。(後年、藤子・F・不二雄先生は手塚先生を慕うあまり、手塚先生の悪口を言った小学館編集者に対し火を吹いたように怒ったとかいう話もあります)

また、F先生の手塚推しを示すものとして川崎の藤子・F・不二雄ミュージアムにはF先生の高校生時代、手塚先生からもらったハガキが当時のまま展示されているそうです。天才同士の師弟関係ここにあり、といったところでしょう。

戦後間も無く、苦労多い時代に生まれた漫画は、彼らの手によって「子供の娯楽」から「大衆の文化」へと変容していきました。  古典漫画が好きであることは前に述べましたが、特に手塚先生の医学漫画「ブラックジャック」また、F先生の「ドラえもん」はいまだに読み返すほど好きな作品です。

画風は今の漫画と比べると流石に時代を感じますが、内容は十分現代でも通じるものがあります。  この二作品は2人にとって有数の大ヒット作なのですが、実は苦労が相当にあり、一時期手塚先生はアニメ制作に手を出して「鉄腕アトム」は大ヒットしますが、1970年代に入ると虫プロダクション倒産や後続の漫画家のヒット作に押され「終わった漫画家」と言われており、めげずに原稿を持ち込むものの鳴かず飛ばずといった時期が続きました。

まさに窮地の中、大阪大医学部で学んだ知識が漫画の世界で開花、テーマが難しい中、医学と漫画を見事に融合、ブラックジャックは医学漫画の祖となりました。  

かたやF先生は先生で相棒のA先生が「怪物くん」「まんが道」「プロゴルファー猿」などのヒット作を出す一方、ある時新作のアイデアが締切近くになっても出ませんでした。ついには発狂しそうになったのですが、その時見た起き上がり小法師を見て閃き、これがドラえもんの原型になったそうです。  

起死回生の力がなせる技か、手塚先生はブラックジャックの大ヒットで復活し、「漫画の神様」と呼ばれるようになり、F先生は漫画ドラえもんから始まり、アニメが始まり、ついには映画ドラえもんといういまだに新作映画が出る巨大コンテンツを作り上げました。(今新作が公開されているらしいですね)  

ブラックジャックから私が学んだのは生命倫理と安楽死の是非(いまだに日本ではもめていますね)および医学の限界。(近年政治家が騒いでいる人生100年時代などというものには私は反対です。男性は特に医学的に困難ですしそんなに生きるのも疲れます)  ドラえもんからは科学技術の持つ輝かしい面と恐ろしい面、これらを読むことで、下手な小説を読むよりためになったのではないかと今でも信じています。

惜しまれるのは2人とも60代前半の若さで亡くなってしまったことです、若い頃から第一線で漫画を書き続け、相当な無理をして来たそうですから、体にダメージもかなり蓄積していたことでしょう。「ゲゲゲの鬼太郎」などで有名な水木しげる先生は、睡眠第一の省エネ執筆活動を行っていましたが、そのおかげか亡くなったのが93歳という長寿で、先に亡くなった手塚先生などについて「彼らは睡眠をあまりとらなかったから若くして亡くなったんだよなぁ」と自身の漫画で述べていました。

手塚治虫漫画賞の席でも言ったとか。(今はパソコンの発展で、当時よりも漫画が描きやすい環境ではあります)  ブラックジャックで感動して医学部に入った人 まんが道を読んで漫画家を志した人 鉄腕アトムを読んでロボットが作りたくなった人 ドラえもんに感動して理工系に進んだという人々などいろいろいると思いますが、それらはまさに「たかが漫画の力、されど漫画の力」といったところです。(いや、トキワ荘マジックと言うべきか?水滸伝の梁山泊みたいですし…)

長くなってきたので、今回はこれにて。ではまた