みなさんこんにちは、川越市六軒町にある就労継続支援B型事業所あしたのタネ川越六軒町のmです。
以前にも私はこのブログで、英語偏重な現代の教育について、国語が蔑ろにされてはいまいかと苦言を述べたことがありますが、いまだこの潮流に変化はないどころか、さらに英語重視の教育は加速しているような印象を受けます。
しかし考えていただきたいのは、国語ができなければ他の科目も連鎖的にできなくなる可能性は高いであろうということです。実際私も、書店で難関大学の問題を少しだけ読んでみたりするのですが、国語力が足りないために数学でも理科でも設問で言っていることがわからないと感じる事もあります。これはまずいと自覚するところであり、何をするにも国語がなければ駄目だと実感したのでした。

難関高校と呼ばれる高校の学生であればこれくらいできるのでしょうが、近年私は、日本人にあまねく国語力の低下を意識するようになりました。
パソコンとスマホの発展で漢字が書けない、言葉遣いが間違っている、くらいのことならば誰にでもあることと思いますが、特に若い人を見ていて感じるのはSNSの影響か行き過ぎたタイパ志向のゆえか知りませんが、いくらなんでも読解力がまずいのではないか?と感じる時がある、という事です。
若い人がスマホやタブレットなどの機器に強いのはいい事ですが、人間の脳に限界があるのも事実なので、その皺寄せが国語に来るのには私も警鐘を鳴らしたいと思います。国語の乱れはいつの時代もありましたが、これまでの乱れには紙の本や辞典といったものが修正を促していました。しかし本屋そのものが減りつつある現在、我々はいかにして国語力を養成するべきか、それが問われていると思います。

もっとも、いきなり堅い本を読むのも私は効果がないと思っているので、私はあえて、表題にもある「音楽界の文豪」中島みゆきさんの曲を聴きながら国語に触れてみるのもいいと思います。中島さんは学生時代国語の教員免許を取っており、文科省で国語教育審議委員会に参与した方なので、日本政府も認めた日本語の泰斗です。
試しにベストアルバムでも購入してお聞きいただければわかりますが、中島さんの曲は歌詞に外国語がなくはないものの少なめで、歌詞全て日本語のみというパターンが結構見受けられます。(さすがに完全に日本語に取り入れられた外国語の言葉は使います。ただ、英文はほとんど見ませんね)国語表現、比喩もその理解のための難易度が基本的に高く、あまりの語彙レベルに私も初めは驚きました。それでも昭和、平成そして令和といつの時代も中島さんの「国語」は古くなることがなく、「いつの生まれの人でも聞ける」のです。
音楽界において大抵の楽曲には一区切りのブームがあって、作品によっては時に再ヒットしてと時代によってめぐるものはありますが、中島さんのその作詞作曲の独自性、そしてみなぎるパワーから来る歌唱スタイルは一貫して比肩するものがない唯一無二のものであって、世に名歌手は数あれどその影響力は未だ不滅です。
そのため注意深く歌詞を見て聴いていれば自然と新たな国語の力の涵養につながるのは間違いないと思います。今風の若者向けの曲があるかというと、雰囲気が独特なのでその人の感性によって好き嫌い分かれるところもあるかもしれませんが、令和になってアニメソングにも挑戦されておりますから、シンガーソングライターとして創作の幅が非常に広いのも事実です。ゆえに綻びを見せつつある現代の国語教育に一石を投じる方と言って差し支え無いと思います。
また、倫理、道徳という観点から見てもその作詞の方向性は卓越しており、多くの作品の中で中島さんは社会的に弱い人であるとか、迷っている人の後押しをするような曲を作っています、私は国語的目線だけでなく、道徳の教科書にも載せていいと考えているほどです。もしかしたら、人生観が変わる人もいるかもしれません。
昨今入試や就職で、英検準一級を持っているだけで、TOEIC800点以上でどうこうという話はよく聞きますが、あえて国語の重要性に立ち返って、漢検準一級、日本語検定一級などを一つの基準として考えてみるのもいいと私は考えます。(私は日本語検定一級については落ちたことがありますから、日本人だからといって舐めてはいけない試験です。)
全国の日本人の皆さんも、何かの機会があれば
自身の日本語を省みてみませんか?国語力向上の突破口が中島みゆきさんでもまったく問題はないと思います。ビートルズで英語に入るのと似たようなものですから。(私のおすすめは、大変売れたベストアルバム「Singles 2000」です。入門には一番いいと思います)
また、ヒットした曲はご本人がYouTubeに投稿していますので、試しに聞いてみてください。
長くなりましたが、この稀代のシンガーソングライターの足跡に興味を持つ方が増えることを願っています。
